エアポンプ停止のデメリット 作動不良

執筆者 | 5月 3, 2011 | エアポンプ停止のデメリット | 5 コメント

REにとってエアポンプは切っても切れない寿命や排気ガス装置のカナメです
更に、FD3S、FC3Sにおいてはこの緻密な制御のおかげで、アナログキャブレター車両のSA22S時代に比べ電子制御化されたFCやFDは2倍以上の耐久性を手に入れることができたといえます

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RX-7において、いやRE車両全般においてハードウェア編

フィードバックにも重要な役目をもたらしています。分解図と説明はコチラ

このような装置ですが、FDとFCに今回の説明では基本は一緒です(電子制御もほぼ一緒)

が、その作動やアルゴリズムの緻密さから正確な作動を把握してないチューナー世代からは軽視された結果、マツダが大幅に改善したREの寿命やトルクを現在のユーザーが手にしているとは言えない状況になっています。例として燃費の低下やOH後の期待値に届かない圧縮値、熱間再始動時エンジンがかぶる等、ユーザーが体感できてもチューニングショップを始め、マツダ正規ディーラーでさえ対処できない(理解ができていない)状況です。

マツダは古くからREは排気ガスに新しい空気を送り込み再燃焼(サーマルリアクター)させてきました
この装置は世界中の光化学スモッグ問題に大きな革新をもたらし、燃料制御が電子化されるまでREだけではなくトヨタ、ダイハツでも採用されておりました
(18RGのダルマのセリカにも使ってたんだよ@_@)

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現在のエアポンプの送風は、燃やすというより酸素を供給し触媒を正常に機能させるためや装置の冷却と送風による洗浄に用い(2次エアと言います)が、、、、皆さんが良く知ってるマフラーに返してる部分(スプリットエア)だけでなくエキゾーストポートに直接供給されるポートエアというもうひとつの2次エアも覚えておきましょう

今回の話において、下記の赤字のレモン型になったワンウェイバルブがキモです

ここにワンウェイバルブがありシリコン製のバルブ構造です、上流側は新気ですが下流側は高温の排気ガスです通常はエアポンプの送風により冷却と洗浄が行われているために排気ガスの熱やカーボンで破損することはなく、上流側への排気ガスの進入を食い止めています

で、ここまで読んだら気がつくはずです
エアポンプが無いとか、送風が無いと。。。このレモン型バルブが排気ガスで焼損します
新品なら数万km持つかもしれませんが、新車を買って10年以上経つであろうFD、20年経つであろうFCの場合、エアポンプが止まった場合、このバルブが焼け切れたり硬化してしまい、排気ガスを上流側へ食い止めることができません
(エアポンプのつかない旧タイプのフルタービンキットにここのメクラ蓋がついてくるのはこれを防ぐ為)

このバルブの作動不良が起こると排気ガスの圧力でPACNTが開きエアポンプに排気ガスが逆流し結果、エアポンプの隙間を抜けた排気ガスがエアクリーナーへと還流しますまた同時に二次RFのアクチェータは開いてしまいエアクリーナー内部に排気ガスが還流し、

エアクリーナーの形状によっては内部に高温の排気ガスが、混ざってしまうというとんでもない状態に。。。
実例では、ダイアグコード56番がでて、アイドル不調、エアポンプの停止につながります
リンク先の記載のように、濃いから絞るという行為と似ています
コード56番が出るから消す、出ないようにCPUを変えてしまうでは問題の解決になりません。
こういった排気ガス装置の故障、プラグコードの不具合コイルの劣化等ダイアグコード56番の不具合は多くの原因があり、CPUを他社のCPUに変えてしまうことは問題の解決にならないどころか、放置の結果はユーザーはエンジンの寿命を失うことで必要以上の出費を強いられます。、。。。。
エアポンプの制御や役割を軽視した結果が、現在のRE業界の流れを悪化させ車好きから7離れ、RE離れを加速させた原因であります。仮にエアポンプが正常に動いていても長距離走ってる場合や製造後10年以上立つ場合、レモン型のバルブの予防交換や、キャタコンバーターの近くにあるスプリットエアチェックバルブの交換は必要で、FCやFDで同じことがおこります

また、社外エアクリーナーボックスをついてくるエアポンプのメクラや、アルミで出来た絞り(オリフィス)は、同上の理由により56番を誘発します

この装着によってエアポンプリリーフ時の内圧が設計値をかえてしまいACVバルブの作動をかえてしまいアフターファイヤーや、燃費の悪化、圧縮の低下を招いているのです。

オリフィスを取り外してスルーで走ってみてください、ギクシャク感や56番が消えたらレモンバルブの故障も起こってるはずです。

次回は電子制御部分においてのエアポンプ停止の弊害、故障例に説明します(FCもFDも)

REはチューニングしたり、少ない設備でプライべーたーでもOHできる簡単な構造を持つエンジンですが、実現のためにはおおくのメーカーがその苦節を乗り越えられず、マツダ以外撤退を余儀なくされてきました。もしそろそろREの復活を願うならこういったREの側面(制御によって寿命が大きく変わる)も、知って起きても損ではありませんよ。

5 コメント

  1. はせぶん

    これはおもしろい!
    エアポンプは弊害でしかないという記事はよく目にしましたが。。。

    返信する
  2. katze

    ちょうど今そこバラしてるとこ(疲)

    返信する
  3. ぶりちゃんセブン

    ようやく登場しましたね、レモンちゃん♪
    昨年の僕のアイドル不調にも繋がる話。
    まあクソエンジンが元凶でしたが(笑)

    返信する
  4. 白・セブン

    初めまして。
    いつも勉強させて頂いております。

    この記事を拝見し、ちょっと疑問に感じたことなのですが…
    エアポンプレスにした場合、レモンバルブが焼損するのはご指摘の通りなのですが、エアポンプ有りでも、規定回転数でエアポンプが作動していない時はバルブを焼損していっていると考えて善いのでしょうか?

    ワインディング、サーキットなどで高回転数を維持して遊んでいる時、ここを焼き切らせていっているのかな?と思いまして。

    お忙しい所申し訳ありません。
    ご教示頂けると幸いです。

    返信する
  5. nakamura

    はい少なからず、高い回転を維持する時間があれば影響はあります
    が、エアポンプさえついていれば、アクセルオフで一瞬でも強烈に冷却でき、熱を貯め続ける事がありません
    反対にエアポンプが無ければ、一瞬たりとも、いえ、一生、、熱を放出する事ができないままです。

    15年以上前のパーツです、仮に今の距離が短くても古いので
    6,7万kmで純正でも作動不良を起こす事があります

    燃料の調整方法や排気温度によりますが
    エアポンプが無ければ、おそらく半分以下の寿命になってしまうでしょう。

    返信する

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