エンジンの圧縮低下のプロセスの一つとして、ローターハウジングに刺さって、アペックスシール溝に直接オイルを噴射し、アぺの作動をスムーズに行う為に設けられたオイルポートがあります。これが詰まるとアぺクスシールの動きが悪くなり、ローターハウジングに傷を残したりチャターマーク等の影響で圧縮の低下が起こります。
オイルジェットの洗浄を行った7でのその後の圧縮結果が出ました
ユーザーの報告によると、洗浄後ハウジングの馴染み期間を2000㎞として再度測ったところ、0.5㎏ほどの改善が見られたという事です。この年式にもなると圧縮の回復はなかなか難しく理論と実績で結果を得るのは難しくなりますが、延命というスタンスで乗る事が必要なら、相当めんどくさいです、RECHARGEのスギちゃんや私がやっても7時間ほどかかりますが一つの選択肢として整備士の皆さんはチャレンジする価値は十分あります。
メンテして乗っていれば大丈夫という言葉は15年前の車です。
このレベルまで掘り下げて行うのが、製造後30年という旧車のメンテナンスです。
アペックスシールに直接噴射されるオイルは重要です。そのジェットから『直接噴出するオイルによる潤滑、冷却、洗浄による効果は絶大』で767Bや787Bというレースカーでさえ採用されているのです。
患部に直接的確に適量、コンピューターでエンジン負荷を計算し、負荷量によって制御されることが大事です。
風邪を引けば薬を服用して治す。しかしけがをすれば患部に直接アカチンという訳です。
メタリングオイルポンプの交換だけではなく、ポンプの今後の寿命を考えると送り先であるオイルジェットの洗浄作業をしておく事でポンプ寿命を最大限に引き延ばすことができます。
反対に、メタリングオイルポンプが不調になったまま乗ってる、またはエラーコードが出ない弱った程度のポンプ老化でオイル送量は減少します。これらは結果としてローターハウジングのオイルジェットを詰まらせてしまい圧縮を下げてしまってる事もある年式なのです。
30年も経つRX-7で走行距離が少ない場合にも起こっています。
乗らないから詰まる、、という訳です。
チェックバルブだけの交換はたくさん行われてはいると思いますが、通路や構造を再認識しこの機会に故障や圧縮低下へのプロセスを考えてみましょう。
皆さんが30年前の旧車を買うというい事は、長い道のりに一歩踏み出すという事です。
費用も掛かります、300万で買おうとも400万で買おうとも、
そのリスク込みで買うという男気が必要なのです。
詳しい洗浄方法はこちらに書きますが、整備士向けの方法を公開しています。素人は間違えても行わないように。
メタポンが弱っていても管が砕けかけていても乗り回しつづけたから無事だった、ということで。
エンジンが持ったのは、優しく乗り続けたからです。
全開したら、、、全壊でしょうね。
メタポン穴が詰まってるとインマニがオイルで汚れるとかあるのでしょうか?
それとも外してみるまで分からないのかしらん??
もちろん、30年ですからどうなていてもおかしくはない。
例で言うなら初期型30年乗ってるFDのインジェクター交換では、先端のプラスチックが割れてエンジンに吸い込まれて無くなってるという事例が多数あります。
30年ですよ、30年。
外してみるまでは何が起こってるかなんてわからないんですよ。