吸気温度センサーは、反応速度が早ければ早い方がいいのです。
しかしアナログモデルでは反応速度が遅く純正の吸気温度センサーに至っては20sec という実験値を出すほど遅く、せっかくのDTSでデジタル化しレスポンスを上げてもここがボトルネックになります。

RECHARGE株式会社ではデジタルスロットルセンサー(DTS)の開発を行っている時から吸気温度センサーにデジタル化出来ないかという手法を探っていました。

ターボチャージャーで加圧されると空気の温度は急激に変化します。高い加給圧だと一瞬で200度以上まで上がりますが、低い時は外気温度の20度ぐらいまで一気に下がります。温度が上がると膨張し酸素濃度が下がり冷えると収縮して酸素濃度が上がります。吸気温度センサーのデジタル化のアイデアとして赤外線を使うにしても相手は空気です、高価になります。そこでアルゴリズムを使い加給圧と吸気温度の変化量、外気温度を加えたプロットをサンプル化、更に資産を投入し精度を高め様々なケースで起こりうる温度変化を学習しモデル化することで新型吸気温度センサーの反応速度を0.1secで実現することが出来そうです。。。が・・・問題は精度とスピードを高めるために必要なサンプル等を計測する設備投資と、、、いや・・単なる予算です、、、、ry、、、(;´Д`)

開発費用の問題があり、、結局、、、アナログで行くことになりました。。。Orz
しかしこのままでは純正品よりマシな『既に出回っている量産レベルの流用品』になってしまいます、そこで新型センサーをいちから作る事にしました。センサーのケースも重要です、このケースが重ければ温度変化に影響を大きく与えます。汎用性を度外視し信頼度を高めFD3S専用とするために純正カプラオンリーでつくります。
この核となる部分が吸気温度を測り、酸素密度をCPUに演算させるために使われるのがサーミスタという温度センサーです。ここはやっぱり国産メーカーで作りました。

既に出回ってる社外吸気温度センサーより更に2倍以上反応早いです。
通販で手に入れた社外センサーを調べたところ
熱時定数はスペック値 10sec、ですがこの国産サーミスタは半分以下の4secです。
6秒の差があります
ろくびょうのさがあります
せっかく投資しても反応速度が10秒じゃぁ、アクセル全開が終わった後です、4秒でもまだ遅いのですがこれ以上はdigital演算モデル方式になるので予算がかかりすぎますが6秒稼げます。
しかし、純正互換高レスポンス品を既に使われてる方もバージョンアップするに値する製品です。予算は基準値内を目指しています。(もちろん皆さんのおこずかいレベル)もっとより良いものが提供できるよう努力いたします。
さあ、ここが重要
試作段階での温度推移動画です。値が熱風で変化する事が確認できます。テスターが違うので絶対値は違いますが明らかに社外製品と新型センサーでは熱風を受けた時の抵抗値の推移速度が違います
純正とK定数がそろった試作段階ではせっかくなので、純正センサーより反応速度が速いという製品が出回っていたのでその商品との比較です

測定開始の1300キロオームから400キロオーム台へする為に必要な時間は 15秒 と 9秒 です。(30度~75度への変化)

30ー70度のエリアがスペック値の比較通り 6秒 の差 です
ろくびょうのさがあります
テスターが違うので絶対値は少々違いますが、ヘアドライヤーによって与えられた熱風により、温度(この場合は抵抗値)が変化するスピードには相当な差がある事がわかります。
吸気温度センサーによる燃料制御の話 を参考にしてみてください
純正のセンサーからの交換がどれほど効果がでるか?そもそも古いので交換時期だからという理由で交換してもいいし、百分の1秒を削るサーキット仕様なら効果も出るでしょう。またこのセンサーの特性が寿命に関係がある事も事実です。

原価が下がるけれど他車種から流用する事をあえて避け、販売数を削る事で信頼性と正確さと寿命を手に入れるために挑戦し続けています。またこのセンサーはFC3Sで生産不可になった吸気温度センサーにもケースを入れ替え取り付ける事を念頭に入れて試作を続けています。RECHARGE株式会社は、これからもREを愛しRX-7に情熱を傾けるユーザーの期待に応えるべく、飽くなき挑戦(パーツフェニックス活動)を実行してゆきます。
これは楽しみにしています。
僕の予算でも購入できそうですね。
インタークーラーは流石に今の僕には高値の花でしたがw
吸気温センサーは丁度まだ交換していませんので、いいタイミングかも知れません。
温度センサーの反応速度って、10秒超えるほどの遅さだったんですね。
想像してたのよりも、はるかに遅い・・・。
ブーストかけた場合とか、全然間に合わないですね。
(他のセンサーが間に合わせてるのかな?)
当初、FCはECUの処理速度も大して早くないから、高速品にする意味はそれほど無いのでは?と思ってたのですが、この速度を知って、俄然欲しくなりましたw
冬にガレージスターフィールドさんに車預ける予定なので、預けてるうちに発売されるなら、交換もお願いしようかなあ。
もちろん、吸気温度の変化にセンサーが追い付いていないのはメーカーでも想定済みです、それに見合った補正もかけておりましたがこれが俊足になるとさらに加速に磨きがかかります。FCの場合はやや遅れて販売とはなりますが必ず出します。FCの場合FDより簡単で吸気温度センサーの交換はインタークーラーさえ外せれば交換が可能です。
非常に楽しみです。
そこでひとつ疑問ですが、センサーが反応追い付かないことをメーカーは想定済で、それに見合った補正をあらかじめかけているとのことですがセンサーの反応が良くなると補正から外れる訳で…CPUのリセッティングは必須でしょうか?
フルノーマルだと高い回転、高い吸気温度でもやや燃料は濃い傾向にあります。そこが加給領域のセンサー反応が早いと 薄く補正することが可能ですね。