シーケンシャル噴射

執筆者 | 4月 27, 2010 | インジェクター | コメント0件

まずFCでもFDでもコレがわからないと話しになりませんFDやFCのインジェクターは1ローターあたり2本使用しており全部で4本を駆動しています

P(プライマリー)S(セカンダリー)と呼ばれており
FC3Sにおいては同じ550ccを4本使用し
FD3SについてはP(550ccX2)+S(850ccX2)の2種類をエンジン回転数と負荷に応じて噴射しております

低い回転では1ローターあたりP側一本で駆動し、回転があがり負荷がかかってくるとS側を上乗せして噴射するシステムです。図はFD3Sの場合でほぼどのような仕様でも安定しておりますこうすることにより爆発に必要な燃料量を正確に余裕をもって噴射することが出来ます。ただし、FC3Sの場合は、後述する内容を読めばもっとREを理解することができます。


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反対に1ローターあたり一本しかなかったSA22Cターボ時代には720cc一本で駆動されていたのですが一本ですべての負荷をまかなおうとするがゆえ、インジェクターのサイズを大きくせざる得ません
すると、720ccでは噴射弁の作りが物理的に大きく開閉特性の鈍い領域では制御が細かくできず、アイドル不調を起こしておりました。また、ポートが4つあるのに2本しか燃料を噴射しないため、取り付け位置の制約上燃料が偏ります、
ゆえに燃料の噴射状態ががインレットマニホールドの形状に依存され、
うまく噴射燃料を拡散できていないポートはガソリンでの洗浄が出来ず
カーボンによって内部汚染、つまりうまく燃料が拡散噴射されないポートでは

 カーボンの付着を起こすという弊害、燃焼室内での燃料の偏りもありました

この写真のローターを見れば納得できるはずです。左右対称にカーボンがついていません。

 P&Sに分けると、
 4本のインジェクターの効率配置、物理的に小さい噴射弁を使うことにより
 アイドルや低負荷時の制御の正確さ、レスポンスをあげることが出来き、
 負荷領域では4つすべてのポートから燃料とガソリンの混合気体を得ることが出来き
 燃焼室内での偏りを防ぎ以前のSA22C時代のインジェクター方式より

         ”よく燃やせる燃料噴射装置”となったわけです。

ところが、この制御の場合、途中からインジェクターの作動を加える時期を適正化せねばなりません
遅すぎると燃料の不足を招き、早すぎると流速に対してのガソリン流量が偏り、
サイドハウジングに付着して、CPUが演算した燃焼状態を不定にさせ

   ドライバリティー低下、回転安定性を欠き、エンジンオイルを希釈します。

ですからこのポイントはエンジンの仕様や目的馬力、トルク特性に合った時期に決定すべき問題となります

当然ですが、マフラー等ノーマル車両ではここは全く問題がありません

が、これがマフラーを交換した場合や、距離が10万kmを超えてくると、対策すべきポイントがあるのです。

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