エンジニアサンプル第一弾が上がってきました。センサー部は信頼性が高い自動車部品用、国産です。
もちろん、このセンサーは今どきのエコカーにも使われる最速、最新型 です。

そして忘れてはならないのが吸気菅内部を通過する空気の温度を測るセンサーのケースです。温度を拾うピックアップ部の長さ(吸気菅内部においての測定位置が変わる)や形状がが大事です。

センサー部においての形状は流れる空気に対してどのようにセンサー(サーミスタというチップ)への風の流れを作り出すか?を決めます。直接当たればもちろんそれだけ高い風圧が掛かる分、温度の変化は迅速ですがセンサーが固有振動してチップの剥離や断線を引き起こします。

風を当てない、もしくは飛び出し量を少なくすると、どうしてもインレットマニホールドの壁面の温度に左右されやすくなります

形状の決定は大きすぎると吸気の抵抗になりますからセンサーの空気抵抗も大事なファクターです。
しかしながら空気抵抗があってこそ熱が奪えるので微妙なさじ加減が必要で、ここは大手のエンジニアの手を借りて吸気菅内部の形状とサイズによって正確に設計されるべき部分でしょう。

穴の大きさも重要で今回のようにリード強度を持った自立型サーミスタの場合は穴を大きくできるので強風に耐え、いい感じのデーター`をプロットさせることが出来ます。
ここは設計者の腕の見せ所です

できるだけ中心部で温度を取った方が正確で俊足だけれど、飛び出しすぎるのもセンサーの寿命が落ち、短すぎると感度が鈍るので『取り付け部の状況に対応し、いい塩梅の設計』が必要になります。

それでも更に強風に耐えるためには短いセンサーが必要な事もあります。

レースカーのように加給圧が高い場合、空気抵抗を極限まで下げ吸気菅内部環境の激しい変化に対応するためには物理的にも短い設計が有効です。
さて、ケースの話題はおいておきましょう、これはエンジニアサンプル(ES品)なのでまだ改善余地があります。

皆さんが最も気になる温度変化の動画を流します。これはRECHARGE株式会社で現在進行中の
RX-7にOBD2を取り入れる アダプター基盤を使ったデフィーでの水温計の表示と吸気温度表示を行ったものです。

左がデフィーの水温計、右が新型吸気温度センサーです。
ドライヤーで67度までの立ち上がりを10秒で済ませ、その後冷風に切り替えています。純正に近いRX-7においてのストローク温度の80%を占めるであろう40度から60度への変化はたった4秒ほどで変化します。
では、次は純正の吸気温度センサーの温風に対するレスポンスの測定です、、
ところが。。
あんまりにもレスポンスが悪く、、、67度まで上げることが出来ませんでした。
そこで、67度まで上げておいて冷風を送り下降するスピードだけを見ていただくことにしましょう。
さすがに、左側のデフィーの水温計よりはレスポンスが高いものの、純正のコストがかかっていないセンサーだとあまりに変化が遅すぎることがわかります。PCで見た時比較しやすいようにもう一度新型センサーの温度推移をUPしておきます
ここにコストを投入しさらにFD3Sのレスポンスを高める事が出来るというわけです。先日スピードテストを行った
DTSの開発や生産終了部品の再構築等で出遅れた吸気温度センサー

ですが、先発品には負けることが出来ません。既製品に頼らずRX-7専用の製品を作り更にチャレンジを繰り返し行う事は工業製品が背負うべき道でそうやって技術は進歩します。

前回のテスト同様、最も使われるエリア が対象としたスピードテストとなりました。この30度から75度という吸気温度の領域はエンジン稼働時の90%を占める割合を持ちます

逆に、純正ノーマルセンサーはどうしてこう言う物を使っているのかが疑問です。
30年で時代は変わりました。当時はこんな優れたセンサーはなかった、あっても超高額で予算外ですよ。例でいうと最近の液晶テレビの大型化や低価格化が進んだようなものです。
DTSも昔は作れなかった物ですもんね。
これはマジ欲しいセンサーです!
30年前、、、もっと前かな?、トヨタ、日産、富士重なんかの部品加工ラインの設計にも
携わっていた事が有りますが、性能的にそんな時代だったかな・・・?
っと言う、設計屋的な思考が、、
でも、まぁ、、今となっては自分の記憶も曖昧だし、コストまでトータルで考えると、そうのかね? (^_^;
でも、マズイですよ。。
実際に交換する(出来る)、しない(出来ない)に関わらす、自分の側に確保したくなっちゃうじゃないですか!
簡単です、30歳の時には安い16㎜-56㎜、F3.5-5.6ズームレンズを好んで買えたのに、。。。50歳を超えると56㎜F1.2の単焦点のレンズには絶対逆らえないという訳ですお。
こうして見ると笑えるぐらいの差がありますねw
冬場の寒い時期にエンジンブローが増える原因って実は、
「低温で酸素吸入量が増えるから」じゃなくて
「低温からハイブーストまでの温度変化にセンサーが付いていけてないから」
なのでは・・・?と思ってしまいました。
他にも、温度以外のセンサーも現代品にすると相当高性能になっちゃうものがあったり?
色々と気になりますね。
センサー先端の 穴方向が分かるように、外にマークポイント有ると良く無いですか?
いいですねーー!