電子制御は、当時の排気ガス装置と馬力を両立させる唯一であり
抜本的な改善策で
これは受け身である ”もえる”、から
積極性のある ”燃やす” に変えた技術です
その仕組みはおいて、どうして燃えないものを入れて
トルクや、馬力を上げることに成功したのでしょうか?
前回例で挙げた昭和58年ファミリアでは
当時のカタロぐ発表値でいうと電子制御エンジンは
ノーマルのキャブレター仕様と比べて10馬力の余裕を持ちます
キャブレターは霧吹きと一緒で絞り込むことで霧化させます
EGI化する事によっての効果は
キャブレターのベンチュリー(絞り)を取り除くことが出来
吸気抵抗がさがる?という認識の元、もてはやされたものでしたが
実際は?というと、その割に馬力の変化が小さく
当時調べたところ、実際にはエンジン本体の改良も加えてありました
実際に吸気抵抗を小さくするという謳い文句やデジタル制御にだけで
空気がたくさんはいって、馬力を出す。という事は困難で
他の理由によって電子制御が必要になったのです
エンジン側のハイカム化(カムシャフトのリフト量や弁のタイミングを
高回転側重視)によって導き出されたのが正しい認識で当時の技術基準で
ターボの無い自然吸入エンジンで抵抗だけを下げても馬力に結び付きにくいのです
キャブレター仕様でこのハイカムを入れるとどうなるのでしょうか?
高い回転側で吸入の効率を上げる為にはカムシャフトのアングルを変え
吸気弁と排気弁のタイミングをより高回転側でマッチさせる必要があります
ところが、この角度だと高回転でポート吸入の効率が上がっても、低域では
スワール(吸入渦)の速度が遅く吸い出されることによって燃料を混合される
キャブレター仕様だとガソリンとの理想的な混合状態を作る事が出来ず
ハイカムを単にキャブ仕様に組み合わせると
低回転時においてトルクや燃費を犠牲にすることになります
穴が小さいと低い回転でも霧吹きのようにガソリンは霧化されますが
高い回転だと空気の抵抗が大きすぎて、測量が正確ではありません
穴が大きいと、回転が上がってもたくさん空気が通ります
ところが、大きい穴は低い回転だと通過する流速が低くなります
そこで、先ほどの”ほかの理由”がここに成り立ちます。
電子制御による燃料の噴射は吸入空気の流速を必要としません
どの回転域においても燃焼に理想的な霧化を行えます
低域から高回転まですべてをカバーし
ハイカム化によってのデメリットががなくなるのです
これを用い、物理的な要因でのデメリットを回避し
この先、現代における
エンジンの本質である化学へと進むことになります
”空気をたくさん入れたら、馬力が増えるといううわさ” は過去です
燃える、を超える、燃やす、
その先は、いかに熱を取り出すか?に至るのです
これに、ロータリーもレシプロも、ディーゼルも関係ありません
この考え方を後述する方向性で電子制御排気ガス装置を上記のように考察すれば
ブーストも、燃料の量も一緒のままより多く馬力を取り出すことが可能です。
本日の朝一はアテンザ様で71,000km走行でございました。
洗浄前のポートバルブ側です。ふわっとした優しい煤でございました。 WBPも純正の樹脂が取り付けてありましたので、対策品に交換いたします。 洗浄後、くっきり奥まで見えるようになりました。...
とても勉強になりました!
このシリーズをとても楽しみにしてます。
ガソリンやディーゼルに関係なく
この話の先に、寿命や出力に大きく関係します
燃料やブーストが一緒でも馬力が変わります